エディアカラ生物群(動物群)を語る。
エディアカラ生物群の誕生
スノーボールアースがエディアカラ生物群を誕生させた
エディアカラ生物群以前の生物は単細胞生物であった。
エディアカラ紀に多細胞生物に進化した理由として、地球環境の激変が考えられている。
エディアカラ紀の前、地球全体が3000メートルの氷に包まれた時期があった。
赤道まで凍結した厳しい環境だったのだ。
このときの地球をスノーボールアースという。
このスノーボールアースによって、大量の生物が絶滅した。
やがて、火山活動によって二酸化炭素が大気中に供給されると、温室効果によって地球の気温が上昇した。
こうして地球はスノーボールアースから復帰したのだ。
このとき、生き残った光合成生物が増えた二酸化炭素を利用して繁殖した。
この結果、光合成によって大量の酸素が生み出され、海中・大気中に行き渡った。
酸素を有効に利用する生物が出現し、エディアカラ生物群へと進化していった。
なお、カンブリア爆発の直前にエディアカラ生物群は消滅した。
エディアカラ生物群と以後の生物
エディアカラ生物群は多細胞生物である。
カンブリア紀以降の多細胞生物は、エディアカラ生物群の子孫ではなく、再び単細胞から進化した種ではないかという説もある。
エディアカラ生物群に対し、カンブリア紀中期に発生した生物の一群をバージェス動物群という。
バージェス動物群は殻を持つ。
エディアカラ生物群は、這い回って生活する生物であるが、バージェス動物群になって、穴を掘る種が誕生した。
穴を掘るのは隠れるためである。
このことから、カンブリア紀になって初めて「喰う・喰われる」の関係が生まれことがわかる。
それ以前のエディアカラ生物群には、弱肉強食がなかったことになる。
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参考文献・サイト
丸山茂徳・磯崎行雄「生命と地球の歴史」岩波新書,1998
Miller Museum Online Exhibit
The Ediacaran Assemblage
Ediacaran fossils of Canada
Earth and Life - origins of diversity
University of California
2008/02/24
2010/02/13
2016/03/27