きょしちょう座を語る。
きょしちょう座は、南天の星座である。日本からは、ほとんど見ることができない。
「きょしちょう」とは、キツツキの一種「巨嘴鳥」のことである。
きょしちょう座は、南半球を航海したケイセルとハウトマンによってもたらされた12星座の中の一つである。
きょしちょう座を含む12星座は、プランシウスの星図に登場し(1598年)、その後バイエルのウラノメトリアに収録された(1603年)。
きょしちょう座の設定者はバイエルになっている。
また、12星座はすべて現在の88星座に引き継がれている。
きょしちょう座の主な恒星
きょしちょう座α [α Tuc]
きょしちょう座で最も明るい恒星である。
太陽系から199光年の距離にあるK型星である。
きょしちょう座β [β Tuc]
きょしちょう座βは6連星である。
太陽系から140光年の距離にある。
きょしちょう座γ [γ Tuc]
きょしちょう座で2番目に明るい恒星である。
太陽系から72光年の距離にあるF型星である。
きょしちょう座ζ [ζ Tuc]
きょしちょう座で3番目に明るい恒星である。
太陽系から28光年の距離にあるF型星である。
きょしちょう座の主な星雲・星団
きょしちょう座にはメシエ天体がない。
NGC104
太陽系から約1万3400光年の距離にある4等級の球状星団である。
きょしちょう座の球状星団NGC104
出典:Globular Cluster 47 Tucanae
最初は恒星と思われていた。
このため、フラムスティードが「きょしちょう座47番星」として記録している。
直径120光年の中に100万個の恒星を含んでいる。
オメガ星団に続いて、全天で二番目に明るい球状星団だ。
NGC248
NGC249
NGC261
NGC267
NGC346
きょしちょう座の散開星団NGC104
出典:Young Stars of NGC 346
太陽系から21万光年離れている。
誕生したての星からの放射線で周囲のガスが発光し、散光星雲になっている。
特に大質量の恒星の周囲は、恒星風で周囲のガスが200光年に渡って吹き飛ばれてしまっている。
この影響が星の誕生を促すため、500万年程度の非常に若い星も多い。
NGC362
太陽系から約2万7700光年の距離にある6等級の球状星団である。
小マゼラン雲
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参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
ESA
ESA
BBC:Constellations
2008/05/25