黒色矮星を語る。
黒色矮星とは
太陽程度の質量の恒星は、末期になると膨張して周囲をガスを逸散する。
その結果、残った芯が白色矮星だ。
白色矮星が冷えた結果が黒色矮星である。
白色矮星が完全に熱を失い、光を放たなくなると黒色矮星になる。
黒色矮星の特性
恒星は中心部での核融合反応によって光輝く。
この核融合反応が進むと、恒星の中心に反応によって生成されたヘリウムのカタマリの芯ができる。
このため、今までは中心部で起こっていた核融合反応も、ヘリウムの周りで起こるようになる。
このように核融合反応が起こる場所が外側に行くことによって星全体が膨らみ始める。
これが赤色巨星である。
赤色巨星の外層は重力による束縛が弱いので、ガスは容易に宇宙空間へと離散してしまう。
外層のガスがすべて散逸すると、核融合反応の結果生じたヘリウム(または、それ以上に重い元素)の芯がムキ出しになる。
これが白色矮星だ。
白色矮星は核融合反応を起こさない。
つまり、内部に熱源を持っていないのだ。
白色矮星は熱源を持っていないため、少しづつ冷めていく。
冷めれば、だんだんと暗くなる。
完全に熱を失い、光を放たなくたった星が黒色矮星である。
白色矮星が放熱によって黒色矮星に変化するには、数百億年の時間がかかる。
宇宙が誕生してから137億年が経過した、
この長さは、白色矮星が黒色矮星に変化する時間に比較して十分に短い。
このため、宇宙にはまだ黒色矮星は存在していないと考えられている。
黒色矮星は理論上の存在なのである。
その他の矮星
矮星には次のような種類がある。
褐色矮星 | 小さすぎて核融合を起こせなかった星 |
赤色矮星 | 非常に小さく、低質量な主系列星 |
青色矮星 | 末期の赤色矮星 |
白色矮星 | 太陽クラスの主系列星の末路の星 |
黒色矮星 | 時間が経過し、冷え切った白色矮星 |
黒色矮星の関連ネタ
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参考文献・サイト
Encyclopedia of Science:black dwarf
World Book at NASA
2007/07/09
2008/11/22