太陽観測衛星を語る。
太陽観測衛星とは
近年、宇宙天気予報の重要性が増したことから、太陽観測衛星への期待が高まっている。
ここでは宇宙空間から太陽を観測する太陽観測衛星を概説する。
SOHO/ソーホー
SOHO
出展:NASA SOHO Site
SOHOは、1995年12月に打ち上げられた太陽観測衛星である。
SOHOはNASAとESA[ヨーロッパ宇宙機関]によって開発された。
ラグランジュポイントL1付近に滞在している。
TRACE/トレース
TRACE
出展:TRACE website
TRACEは、太陽の遷移領域、コロナを調査する探査機である。
ひので/Solar-B
MESSENGER
出展:JAXA:太陽観測衛星「ひので(SOLAR-B)」
「ひので」は、JAXA[宇宙航空研究開発機構]が主導する太陽観測衛星である。
このミッションには、国立天文台やNASAも参画している。
M-Vロケットは、ひのでの打ち上げを最後に引退した。
ようこう/Solar-A
ようこう
出展:JAXA:太陽観測衛星「ようこう」SOLAR-A
「ようこう」は、旧文部省宇宙科学研究所(現JAXA)が開発した太陽観測衛星である。
1991年8月に打ち上げられて以来、ほぼ10年間に渡って観測を行った。
2001年12月に姿勢制御が機能を失った。
回復が試みられたが、機能は復帰せず2004年4月にミッションが完了した。
2005年9月、大気圏に突入して消滅した。
STEREO/ステレオ
ステレオ/STEREOの観測機器
出展:NASA STEREO
STEREO[Solar TErrestrial RElations Observatory]とはNASAが運営する太陽探査ミッションである。
このミッションは、2機一組の観測衛星を使用して太陽を立体視し、太陽表面で発生するフレアやコロナ質量放出の3次元構造を明らかにすることを目的にしている。
二機の衛星を離れて配置し、それぞれがキャッチした画像をマッチングすることにより太陽を立体視できるのだ。
まさに「ステレオ」である。
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SDO
SDO
出展:NASA SDO
SDO[Solar Dynamics Observatory]とはNASAのLWSプログラム[Living With a Star]の下で運営される太陽探査ミッションである。
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ユリシーズ
従来の太陽観測は黄道面から行われていたため、高緯度のデータはなかった。
ユリシーズは、軌道傾斜角の大きな太陽周回軌道に入ることによって、太陽の高緯度を観測しようとするミッションである。
Genesis/ジェネシス
Genesisは、太陽風を直接回収するというサンプルリターンミッションである。
月より遠い場所でのサンプルリターンとしては、初のミッションである。
SORCE/ソ−ス
SORCEは、太陽からの放射を測定し、気候変動へ与える影響を調査する衛星である。
ACE/エ−ス
Advanced Composition Explorer[ACE]は、太陽風や惑星間物質をモニターする衛星である。
得られたデータは宇宙天気予報に利用される。
ラグランジュポイントL1付近に滞在している。
WIND/ウィンド
WINDは、太陽風と地球磁気圏の相互作用を観測する衛星である。
ラグランジュポイントL1付近に滞在している。
IBEX
IBEX
出展:NASA IBEX
IBEXは星間物質と太陽風の相互作用を調査する衛星である。
太陽風が勢力を持った空間を太陽圏という。
太陽風が太陽圏から抜けると、星間物質と相互作用を起し、EAS[Energetic Neutral Atom]を放出する。
IBEXはこのEASを捕捉することによって、太陽系の広がりを調査する。
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参考文献・サイト
Solar Physics
SOHO
NASA's HINODE WEBSITE
SDO mission website
IBEX website
太陽観測衛星「ひので(SOLAR-B)」
JAXA:太陽観測衛星「ようこう」SOLAR-A
TRACE website
Solar Radiation and Climate Experiment
2008/12/07