マグネターを語る。
マグネターとは
強力な磁場を持った天体をマグネターと呼ぶ。
地球や太陽、木星も磁場を持っている。
しかし、マグネターの磁場は桁外れだ。
地球・太陽・木星と比較したら、マグネターに失礼である。
超新星爆発が起こると、残った中心核は中性子星になる。
中性子星は収縮によって急激にサイズが小型になる。
しかし、角運動量が保存されるため小さくなった分、回転スピードが速くなる。
中性子星はこの自転に伴って電波をパルス状に放射する。
このような中性子星をパルサーと呼ぶ。
さらに、中性子星の自転スピードが極端に速いと強力な磁場が作られる。
このような中性子星がマグネターだ。
マグネターの構造
マグネターの外層はプラズマに取り囲まれている。
このプラズマが震動し、エックス線やガンマ線のバーストが発生する。
通常のエックス線バーストやガンマ線バーストと異なるのは、マグネターはエックス線やガンマ線を繰り返しパルス状に放射することにある。
マグネターの外層が震動すると、物質が宇宙空間に放出される。
この放出によってマグネターは角運動量を失う。つまり回転が遅くなる。
この作用によって、マグネターの活動は次第に停滞する。
マグネターがエックス線やガンマ線を放出する期間は、せいぜい5万年程度と見積もられている。
マグネターの例
SGR 1806-20
いて座の方向にあるマグネターである。
太陽系から見て銀河系中心の向こう側にある。
巨大なガンマ線フレアが観測されている。
SGR 1900+14
わし座の方向にあるマグネターである。
太陽系から2万光年の距離にある。
直径7光年に及ぶ巨大なリングが取り巻いているが、このリングの正体は分かっていない。
このマグネターは中性子星ではなくクォーク星である可能性もある。
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参考文献・サイト
Science@NASA
Magnetars, the Most Magnetic Stars In the Universe
X-ray satellites catch magnetar in gigantic stellar ‘hiccup’
Swift衛星によるマグネターSGR 1806-20からの巨大なガンマ線フレア
2007/05/19
2008/09/02