やぎ座を語る。
やぎ座は、秋の星座である。
黄道十二星座の一つで、いて座と みずがめ座の間にある。
やぎ座は、上半身はヤギ、下半身が魚の姿をした星座で牧神アイギパーンに由来する。
怪物テュポンが出現したとき、ヤギの姿をした牧神アイギパーンはナイル川に飛び込んだ。
このとき、下半身のみが魚に変化したのである。
やぎ座は、トレミーの48星座でもある。
トレミー48星座は、2世紀以来使われてきた。
しかし、18世紀に、トレミー48星座の中のアルゴ座がラカイユによって分割された。
やぎ座を含む残りの47星座は、すべて現在の88星座に引き継がれている。
海王星は、1846年9月にやぎ座で発見された。
やぎ座の主な恒星
やぎ座δ [δ Cap]
やぎ座δは やぎ座で最も明るい恒星である。
デネブ・アルジェディとも呼ばれている。
太陽系から39光年の距離にある4重連星である。
主星はA型の恒星だ。
やぎ座β [β Cap]
やぎ座βは やぎ座で2番目に明るい恒星である。
太陽系から328光年の距離にある連星系だ。
0.34光年離れた3.05等のβ1、6.09等のβ2が70万年の周期で公転する。
β1自体が3つの星から構成されている。
AaとAbが約4日で回りあい、さらにAaの周囲をAcが約9日で公転する。
これだけではない。
β2もB、Cから構成される連星だ。
やぎ座γ [γ Cap]
やぎ座γは「ナシラ」という固有名を持つ。
「吉報の使者」というアラビア語に由来する。
りょうけん座α型の変光星である。
距離は太陽系から139光年だ。
やぎ座の主な星雲・星団
M30(NGC7099)
M30は球状星団である。 1764年にメシエによって発見された。
やぎ座の球状星団M30
出展:NAOA:M30, NGC7099
M30は非常に密集度の高い球状星団である。
中心部は重力崩壊を起こしている。
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NGC6907
NGC6907は銀河系外星雲である。
やぎ座の銀河系外星雲NGC6907
出展:NAOA:NGC 6907
NGC6908
NGC6908は銀河系外星雲である。
銀河系から4300万光年離れている。
NGC7103
NGC7103は銀河系外星雲である。
銀河系から4億1200万光年離れている。
NGC7104
NGC7104は銀河系外星雲である。
銀河系から3億9500万光年離れている。
IC1408
IC1408は銀河系外星雲である。
銀河系から2億2000万光年離れている。
やぎ座の流星群
やぎα群
7月中旬から9月まで続く流星群である。
この群に属する流星は、速度が遅く明るい傾向がある。
やぎχ群
昼間の群であるので、レーダーで観測される。
やぎσ群
1937年に発見された群である。
やぎτ群
1935年に発見された群である。
やぎ・いて群
昼間の群であるので、レーダーで観測される。
やぎ座のその他の天体
HD202206
太陽系からの距離は151光年離れたG型星である。
木星質量の17倍、2.4倍の二つの太陽系外惑星を持つ。
HD 204313
太陽系から155光年離れたG型星である。
木星質量の4倍の太陽系外惑星を持つ。
主星から3天文単位の軌道を1931日で公転する。
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参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
Chandra X-ray Observatory
Constellations: Capricornus 'the Sea Goat'
2008/05/06
2009/10/21
2010/06/14