らしんばん座を語る。

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らしんばん座は南天の星座である。
元々はアルゴ座の一部であった。

アルゴ座は、神話に登場するアルゴ船に由来する。
このアルゴ船の帆柱の部分に相当するのが、らしんばん座だ。
そのため、らしんばん座を「ほばしら座」と呼ぶケースもあった。

らしんばん座
出展：IAU

アルゴ座は、あまりに巨大な星座だったので、ラカイユによって、ほ座・とも座・りゅうこつ座・らしんばん座に分割されたのだ。
なお、アルゴ座は、トレミー48星座のひとつである。

らしんばん座には、特に目立った星団・星雲はない。

らしんばん座のバイエル符号

アルゴ座が4つの星座に分割されたとき、アルゴ座の時代に与えられたバイエル符号が、そのまま各星座に引き継がれた。

そのため、ほ座・とも座・りゅうこつ座のバイエル符号は、下表のように飛び飛びになってしまった。
一方、らしんばん座はアルゴ座のバイエル符号のない領域に設定されたため、独自にバイエル符号が与えられ飛び飛びになっていない。

らしんばん座の恒星

らしんばん座α [α Pyx]

らしんばん座で最も明るい恒星である。
太陽系から845光年の距離にB型星である。

らしんばん座β [β Pyx]

らしんばん座で2番目に明るい恒星である。
太陽系から388光年の距離にあるB型星である。

らしんばん座γ [γ Pyx]

らしんばん座で3番目に明るい恒星である。
太陽系から209光年の距離にあるＫ型星である。

らしんばん座の星雲・星団

らしんばん座にはメシエ天体がない。

NGC2613

NGC2613はらしんばん座の銀河系外星雲である。

NGC2627

NGC2627は、らしんばん座ゼータの近くにある、まばらな散開星団である。

NGC 2818

NGC 2818は、らしんばん座の惑星状星雲である。

まるで、散開星団の中にあるように見えるが、これは単に同じ方向に見えるだけで、惑星状星雲と散開星団は無関係である。



この散開星団はNGC 2818Aと呼ばれている。

NGC2883

NGC2883は、不規則銀河である。
他の銀河との接近で変形したらしい。

NGC2658

9等級の散開星団である。

NGC2635

11.2等級の散開星団である。

らしんばん座の天体

らしんばん座T [T Pyx]

反復新星である。

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