とかげ座を語る。
とかげ座は、秋の星座である。
暗い星ばかりなので目立たないが、はくちょう座とアンドロメダ座の間にあるため、位置は分かりやすい。
とかげ座は、ポーランドの天文学者ヘベリウスによって設定された10星座のうちの一つである。
10星座のうち、とかげ座を含む7星座が現在の88星座に引き継がれている。
ヘベリウスは、いもり座(アガマトカゲ座)と命名したが、この呼び方は廃れとかげ座になった。
とかげ座で最も明るい星でも3.76等級である。
どの星も固有名もない。
とかげ座には、神話もないためマイナーな存在であるが、「とかげ座BL」など非常に興味深い天体もある。
とかげ座の主な恒星
とかげ座α [α Lac]
とかげ座で最も明るいが、3.76等であるため目立たない。
太陽系から102光年離れたA型の恒星である。
とかげ座β [β Lac]
とかげ座で4番目に明るい恒星である。
太陽系から170光年離れたG型の恒星である。
とかげ座BL型天体
とかげ座BLは、14等から17等の範囲で変光する天体である。
このため、発見当初(1929年)は変光星と認識されたが、やがて強力な電波源であることも確認された。
1974年に赤方偏移が測定され、とかげ座BLは秒速2万1000キロメートルで我々の銀河系から遠ざかっていることが判明した。
結局、とかげ座BLは、活動銀河[AGN]だったのである。
このような天体は、その後も発見され「とかげ座BL型天体」と呼ばれている。
とかげ座のその他の天体
とかげ座にはメシエ天体がない。
いくつかのNGC天体がある。
NGC7245
NGC7245は散開星団である。
NGC7243
NGC7243(Caldwell 16)は散開星団である。
とかげ座の散開星団NGC7243
出展:Digital Sky Survey image of NGC 7243
NGC7209
NGC7209は散開星団である。
とかげ座の散開星団NGC7209
出展:Digital Sky Survey image of NGC 7209
NGC7296
NGC7296は散開星団である。
とかげ座の散開星団NGC7296
出展:Digital Sky Survey image of NGC 7296
とかげ座のその他の天体
とかげ座EV [EV Lac]
太陽系から16.5光年離れた赤色矮星である。
NASAの観測衛星スイフトによって、強力なフレアを放った瞬間が観測された。
このフレアは、太陽の最大フレアの数千倍のエネルギーと計算される。
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参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
BBC:Constellations
2008/05/26
2010/06/11