黄道を語る。
黄道とは
地球から見ると、太陽は一年かけて天球を一周するように見える。
太陽が通る見かけのルートを黄道(こうどう)という。
黄道はどこを通るのか?
地球は太陽の周囲を1年かけて公転する。
このため、星座は少しずつ変化し、1年で元に戻る。
もしも、昼間も星空が見えるとしたら、1年を通して昼間も星空も変化していくのが分かるはずだ。
月日の経過とともに、太陽の背後の星座が少しずつ変わっていくだろう。
太陽のいる位置を、毎日記録に残したら、星座の間を通っていく太陽の道筋が描けることになる。
出典:The Ecliptic: the Sun's Annual Path on the Celestial Sphere
この太陽の道筋が黄道だ。
図では緑色で示している。
黄道十二星座
黄道が通るルートは決まっている。
1年かかって、おおよそ次の星座を順位通過していくのである。
このため、これらの星座を黄道12星座と呼んでいる。
おひつじ座 | おうし座 | ふたご座 |
かに座 | しし座 | おとめ座 |
てんびん座 | さそり座 | いて座 |
やぎ座 | みずがめ座 | うお座 |
星図を見ると黄道12星座を貫く曲線が描かれている。
この線が黄道だ。
黄道とへびつかい座
黄道が横切っているにもかかわらず、へびつかい座は黄道十二星座に含まれていない。
へびつかい座を通過する黄道の長さは、さそり座を通過する黄道の長さを超えている。
黄道と赤道
地球に赤道があるように、天球上にも赤道がある。
地球の赤道の真上が天の赤道に相当する。
赤道上に立ったとき、天の赤道は真西から天頂を通り真東に向かっていることになる。
黄道も天の赤道も、天球上に描かれたリングである。
このふたつは、2点で交差する。
それぞれ春分点、秋分点という。
「黄道」が付く天文現象
「黄道」という語が付く天文現象はいくつかある。
黄道光
日没直後、または日の出直前に黄道に沿った領域が発光する現象。
黄道群
散在流星でありながら、あたかも黄道付近に輻射点があるように見える現象がある。
このような散在流星のあつまりを黄道群という。
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参考文献・サイト
理科年表オフィシャルサイト/天文部:黄道光ってなんだろう
The Path of the Sun, the Ecliptic
2009/03/06